⌛この記事を読むのに必要な時間は約2分19秒です。
皆さんは美味しいコーヒーを飲むなら、焙煎直後のコーヒー豆で淹れたら美味しくなると思った事はないでしょうか。
僕も自分で焙煎をしてみるまでは、焙煎直後が一番いい状態でその後どんどん味が劣化するものだと思っていました。
しかし、自分で焙煎した直後のコーヒー豆を挽いて淹れてみたところ、コーヒー豆がモコモコと膨らんでいく、いわゆる「コーヒードーム」はいい感じで出来上がるし、「香り」もいいし、味の期待値が高まるのですが、思ったよりも味がまとまっていない印象でした。
以前ご紹介した「ダフニ」でコーヒーを頼もうとした時も、焙煎からそんなに時間が経っていない豆を選ぼうとすると、あまりオススメされなかった印象が強いです。
では、一番の飲み頃はいつか?というと、様々な意見があるとは思いますが、個人的には焙煎後3日あたりからが美味しくなってくると感じています。
保存(密封)状態にもよりますが、焙煎後3日~14日ほどかけて毎日同じ分量でコーヒーを淹れていると味の変化を楽しめていいのではないでしょうか。*コーヒー豆と焙煎度によっては焙煎後3週間~4週間くらいで思わぬ個性を発揮してくる豆もあるかと思います。
焙煎直後のコーヒー豆は二酸化炭素(ガス)が大量に含まれています。
その豆をすぐに挽いて粉にし、お湯を注ぐと、粉に含まれる二酸化炭素(ガス)が一気に出てきてしまいます。
このガスがお湯と反応する事で、大きな泡ができて「コーヒードーム」になります。
皆さんもドリップするときに「ドーム」のように粉が膨らむのを見るのは好きではないでしょうか。
ぼくもコーヒーを淹れている時に粉が膨らむのを見ながら香りを楽しむのが好きです。いっぱい粉が膨らむと一見新鮮で美味しそうなイメージですが、焙煎直後の豆だと実はこのガスがお湯の抽出を邪魔してしまいます。
コーヒーの抽出とは、コーヒーの成分が水に移行する現象の事をいうので、いかに効率良くコーヒーの成分を水へ移行できるかが重要なポイントなのですが、焙煎直後の豆だと、コーヒーの成分を水へ移行したいのに、この二酸化炭素ガスに邪魔されてしまいます。
なので、密閉状態で焙煎後3日ほど豆を寝かせると、コーヒー豆の中の二酸化炭素がほどよく抜け出てきて、風味も安定しガスに邪魔されず、良い状態でコーヒーを抽出できるようになるのです。
粉の粗さとお湯の温度にもよりますが、こちらは焙煎後3日経った豆を淹れている写真でとても淹れやすくなっています。
いかがだったでしょうか?
皆さんは、焙煎直後や膨らむコーヒーが美味しいというような印象があるかもしれませんが、実はそうとは言い切れません。
もちろん焙煎直後の豆をうまく抽出する技術のある方は焙煎直後の豆でも美味しく淹れられるかもしれませんが、僕のような素人では2~3日程経ってからの焙煎豆の方が淹れやすく感じてしまいます。
もし焙煎直後の豆を飲んでみたいというシンガポール在住の方がいらしたら、以前ご紹介した八天堂シンガポールさんは、オーダーすると当日焙煎してくれるので焙煎直後から味の変化を楽しむのに最適です。
毎日、味が変化する不安定だけど楽しい飲み物、それがコーヒーの魅力ではないでしょうか?
これからコーヒーを趣味にしたいと思ってる方はぜひ毎日コーヒーを淹れてみて変化を楽しんでみる事をオススメいたします。